急速に変化する世界経済環境の中で、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)は、米ドルへの依存度を下げ、排除するための大胆な戦略を検討している。専門家によれば、金に裏打ちされた通貨の創設は、このプロセスにおいて重要な役割を果たす可能性があるという。
通貨システムにおける金の重要性の高まり
金は金融の世界では常に安全な避難場所であり、戦略的資産とみなされてきた。経済専門家のクリス・マーカスは最近のインタビューで、金価格の高騰は従来の金融システムに対する各国の見方の根本的な転換を示唆するものだと指摘している。実際、米ドルの信認が失われつつあるように見える中、BRICS諸国を中心に、外貨準備高を増強するために金の購入を増やす中央銀行が増えている。この傾向は、世界経済の先行き不透明感への対応と、資産の分散を望む各国の意向の高まりと解釈できる。
新たなBRICS通貨に向けて
2024年に予定されているBRICS首脳会議は、BRICS同盟にとって決定的な転換点となる可能性がある。金に裏打ちされた新しい貿易通貨を導入する可能性が噂されている。このような動きは象徴的であるだけでなく、BRICS内外の貿易力学を一変させる可能性がある。マーカスによれば、この通貨は「ユニティ」と呼ばれ、国際的な舞台で米ドルに匹敵する価値の象徴となるだろうという。このような通貨が導入されれば、ドルを仲介にすることなく加盟国間の貿易を促進することもできる。これにより、各国は米国による経済制裁を回避し、自国の金融自主権を強化することができる。